甘えと甘やかしの違い
どうやったら子供を上手に育てることができるのか、というのはお母さんにとっての共通の悩みです。
朝起きた時から何かと甘えてくる子供がいる場合、やたらと甘やかして言うことを聞いてあげるのも考えものです。
朝起きる時に、一人で起き上がらずに「だっこして」、着替えも十分に一人でできる年ごろなのに「ママがやって」と甘える子供には一体どう対処したらいいのでしょうか。
子供が甘えるのは「愛着関係」と呼ばれるもので、自分の言うことをお母さんに聞いてもらうことによって、子供には自信の心が芽生えてきます。
ですから子供が甘えているのに、忙しいからといって聞く耳を持たなかったり相手にしなかったりすると、子供は「お母さんが自分のことをしっかりと受け止めてくれない」と感じてしまうことになります。
一つ注意したいのは、「甘え」と「甘やかし」は違うということです。
甘えというのは、いわば親が自分をどのぐらい愛してくれているかを知るための確認作業ですから、ぞんざいに扱ってはいけません。
これに対して、甘やかしというのは子供の成長を促すのではなくて、逆に子供の自立を阻みます。
子供に干渉しすぎたり、先回りをしたりして、子供が自力でやろうとしていることを親が行ってしまうため、子供の成長の妨げになります。
甘えが自立心を育む
子供が甘えた時に、お母さんがしっかりと受け止めてあげれば、子供は元気な気持ちになります。
元気な気持ちが積み重なっていくと、子供が自分に自信を持つようになり、いろいろなことをやろうという気持ちにつながっていきます。
毎日子育てに明け暮れていると、甘えと甘やかしの境界が分からなくなってくるというお母さんも多いでしょう。
野菜を食べない、食パンの真ん中の部分しか食べないといった子供は多いものです。
こんな場合に、無理やり食べさせるのも良くないと思って、子供が残した食事をお母さんが食べてしまうことも多いのですが、栄養の観点からすれば、食事ではまんべんない栄養素をとらなければなりません。
単にかわいいからといって、子供が食事を残しても誰にも言わないお母さんというのは、単なる「甘やかし」です。
食事の時は子供の向かいに座って、子供の嫌いな食品を食べるところを見せ、「おいしい!」と心を込めていえば、子供は好奇心に駆られて自分も食べてみるかもしれません。
外出の時のだっこも、頼まれるたびに毎回抱っこしてあげていると、子供は成長しません。
特に育児で腰痛がひどいお母さんなどは、だっこと言われた時に話題をそらせるためのコツを覚えておくといいでしょう。
「だっこ」と言われても、「あそこまで走って行ってみようか」などと新しい提案をすることによって、子供は新しい遊びに気を取られます。